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2022年7月3日(日曜) 大分県佐伯市で行われた第8回 KODO -魂動-を撮影しに行った。前日からKDDIが大規模な通信障害が起こり、南からは台風も近づいていて、嵐の予感がプンプンする大会当日であった。会場に着くとさいき城山桜ホールの美しさ、そして会場に設置されたクレーンカメラなどのセットに驚かされた。ケーブルテレビでの生中継で何カメ入っていたのだろうか。リポーターまでいて試合直前の選手の表情なども大画面に映し出された。ここまでやれるのは全国でも数少ないメジャー団体だけである。それが地方で愛されて実現できているのがなんとも素晴らしい。 KODOはBRAVELY GYMが主催しているムエタイ大会だが、なんとスポンサーの数は200と聞き、改めてぶったまげた。前回に引き続きglobeのマークパンサー氏やKNOCK OUTの宮田プロデューサーがDJや解説で華を添え、セクシーな衣装のラウンドガールも。もうとにかく豪華である。 首相撲や肘打ち有りの攻防は最近のキックを見慣れている人にはとても新鮮に思えるだろう。九州のキックで活躍している選手も、その展開に苦戦している印象だった。 また、後半3試合のタイトルマッチは選手のベルトに懸ける気持ちの見える素晴らしい闘いを繰り広げた。中でもメインのMASA BRAVELYは地元佐伯の応援に応え、見事なKO勝ちで世界タイトルを奪取。KODOもMASA BRAVELYも、これからの活躍がますます楽しみになる締めくくりとなった。 第8回 KODO -魂動-日時:2022年7月3日(日)開場・14:00 開始・14:30会場:大分・さいき城山桜ホール 第11試合 メインイベント M-1世界バンタム級王座決定戦 3分5R◯MASA BRAVELY(BRAVELY GYM/M-1 JAPANバンタム級王者、WPMFインターナショナル&スック・ワンキントーン・スーパーフライ級王者、元WMC日本同級王者) 2R 206分06秒 KO●プランダム・ソースリン(タイ) 第10試合 セミファイナル M-1 JAPANスーパーフェザー級王座決定戦 3分3R(延長1R)◯モンダム・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックス三ノ輪) 2R 2分30秒 KO●提島知久(米子ジム/M-1 JAPANライト級7位)※計量オーバーのモンダム・ウィラサクレック選手が勝利したため王座は主催者預かりとなる。   グローブハンデ、減点1のペナルティあり 第9試合 M-1 JAPANヘビー級タイトルマッチ 3分3R(延長1R)◯森孝太郎(NEXT STEP GYM/王者、J-NETWORKライトヘビー級暫定王者) 判定3-0●森 謙太(秀心塾/4位) エキシビションマッチ 3分2RNOBU BRAVELY(BRAVELY GYM/BOM&KOS同級王者、元WPMF世界&元WPMF日本同級王者) ※勝敗なしデンサヤーム・アユタヤファイトジム(タイ/アユタヤファイトジム/元true4Uバンタム級王者) 第8試合 56.5kg契約 3分3R△FANTA BRAVELY(タイ/BRAVELY GYM/MAXムエタイ58kg級王者) 1-0ドロー△古村 光(FURUMURA-GYM/大和MUAYTHAIバンタム級5位) 第7試合 ライト級 3分3R◯REITO BRAVELY(BRAVELY GYM/M-1 JAPANライト級王者、KOSスーパーフェザー級王者) 2R 2分 KO●直也(米子ジム/元WMC l-1 アジア王者、元INNOVATIONフェザー級1位) 第6試合 M-1 JAPANフェザー級王座次期挑戦者決定戦 3分3R(延長1R)◯河野直次郎(CLIMB GYM/元大和フェザー級王者、M-1 JAPANフェザー級2位) 判定3-0●尚幸(田畑ジム/Eruption 2021 57.5kg Young Gunsトーナメント優勝、PRINCE REVOLUTION

熊本から五ヶ瀬、高千穂と山道を越えて、延岡までやってきた。OCEANSという新しい格闘技大会が開かれたからだ。会場はガーデンベルズという結婚式場である。 大会は午前中からアマチュアマッチ、午後のプロマッチと地元宮崎の選手や九州の選手を中心にマッチメイク。延岡で試合する機会ができることで、より格闘技熱が高まることが期待される。試合はキックボクシングだけでなくムエタイルールでも数試合行われた。初めてムエタイを撮影したが、肘の破壊力はとても魅力的だった。 そして東京からウィラサクレック会長と前K-1王者のゴンナパー選手も来場。エキシビションマッチとミット打ちで会場を盛り上げた。 今後とも大会は継続されるようなので、宮崎格闘技に新たなムーブが生まれる予感がする。 第1試合 53kg契約 OCEANSキックボクシングルール 3分3R尾崎海心 (CLIMB GYM) vs YUKI BRAVELY (BRAVELY GYM)3-0 尾崎判定勝ち(30-27、30-27、30-26) 第2試合  58kg契約 OCEANSキックボクシングルール 3分3R河野萌希 (CLIMBGYM) vs MEGUMI (BEGINNING)3-0 河野判定勝ち(30-29、30-28、30-29) 第3試合62.5kg契約 OCEANSキックボクシングルール 3分3R徳永三哲 (CLIMBGYM) vs 岡村郁生 (WISEBODY)2R 2分51秒 徳永KO勝ち (3ノックダウン) 第4試合ゴンナパー・ウィラサクレックスペシャルエキシビジョン+ミット打ち第5試合スーパーフェザー級 OCEANSムエタイルール 3分3RYUZUKI BRAVELY (BRAVELY GYM) vs 蓮 SUN COSMO (SUN COSMO GYM)2-0 蓮判定勝ち(29-28、30-30、29-28) 第6試合ライト級

2022年2月27日 (日) 大分T.O.P.S BittsHALLでPRINCE REVOLUTION 27が行われた。アマチュア22試合、プロ5試合で、ジュニアからOver40など幅広いマッチメイクで盛り上がりを見せた。 現役高校生でプロ2戦目の菊川蓮は歩結翔を相手に2R KO勝ち。これで2戦2勝2KOとなり、今後のキャリアに益々注目度が高くなっている。 KO決着ありのエキシビジョンマッチでは神護vs剛基の同門ながらバチバチの殴り合いを見せ、ダウンを奪う攻防もあり非常に見応えのある試合となった。 メインのPRINCE REVOLUTION-58㎏タイトルマッチ。王者の鮫島力にEruption in 薩摩 2021Young Guns トーナメントを制した尚幸が挑戦。1Rに鮫島選手がダウンを奪うも、2R3Rで尚幸がダウンを取り返し逆転判定勝ち。涙の新王者誕生となった。 メインイベント PRINCE REVOLUTION-58㎏タイトルマッチ 3分3R(延長1R)×鮫島 力(種子島道場) VS  ⚪︎尚幸(田畑ジム)判定3-0 尚幸が新王者に セミファイナル プロフェッショナルルールエキシビションマッチ75㎏契約 3分3R神護(PRINCE KC)VS  剛基(PRINCE KC)判定無し 第3試合 プロフェッショナルルール52㎏契約 3分3R⚪︎義羽琉(PRINCE KC) VS ×サーバル“フルスイング”ユウト(徳心会KC)判定3-0 第2試合 プロフェッショナルルール 55㎏契約 3分3R×歩結翔 (PRINCE KC)  VS  ⚪︎菊川 蓮(MMA IKUSU) 2RKO 第1試合 プロフェッショナルルール 58㎏契約 3分3R⚪︎高尾 海音 (PRINCE KC)  VS  ×永沼 健吾(和術慧舟會 若杉道場)判定3-0

2022年2月13日 (日) 九州プロキックボクシング vol.5 vol.6が、アクロス福岡にて昼夜2部制で行われた。vol.5はKPKBバンタム級王者を決めるワンデートーナメント、vol.6は各階級のタイトルマッチを目玉に、対戦カードは充実したものになった。今回は前日計量時にトーナメントの組み合わせ抽選と記者会見がYouTubeで生配信され、試合前からヒートアップすることができた。今までは選手がどんな人柄なのか、どういう背景があるかなど伝わりづらかったが、このような試みで感情移入もしやすくなり、とてもいいなと感じた。そしてこのサイトもそれを伝えるツールになっていきたいと思う。また選手への取材などを再開したい。 KPKBバンタム級王座決定ワンデートーナメントはアクシンデントの連続だった。リザーブファイトから決勝までの4試合中3試合が故意ではないローブローやバッティングにより途中続行不可能に。残念な部分もあったが、それだけ選手の熱い感情と勢いを感じた。今回涙を呑んだ選手も次回の闘いに注目したい。トーナメント覇者、そしてベルトを手にしたのは臣龍となった。 第10試合 第2代KPKBバンタム級王座決定トーナメント・決勝 3分3R(延長1R)×幸四郎(NEW light)⚪︎臣龍(KIZUNA田川本部道場)判定1-2 (30-29、28-29、29-30)※臣龍が優勝と共に第2代KPKBバンタム級王者に。 第9試合 スーパーバンタム級 3分3R⚪︎紫苑(KIZUNA田川本部道場)×川野出海(BEGINNING)3R KO※川野が計量を2kgオーバー。川野は減点2スタート、紫苑6オンス、川野8オンスのグローブハンデ有り。 第8試合 フェザー級 3分3R×拳志(ANCHORAGE)⚪︎梅原祥太(BANRICK ACADEMY)1R KO 第7試合 ウェルター級 3分3R⚪︎佑悟(ライオンジム)×TOMOHIRO(久留米美咲ジム)2R 2’02” KO 第6試合 フェザー級 3分3R×立石晃太(KINGS)⚪︎クレイジーハスキー尚吾(KING EXCEED)2R KO 第5試合 フライ級 3分3R×大平龍(KICK SPARK)⚪︎宗一郎(朝久道場)判定0-3 (28-30、28-29、29-30) 第4試合 女子52kg契約 2分3R⚪︎Mitsuko(ELEPHAS)×古野聖子(BANRICK ACADEMY)判定3-0(30-28、30-27、30-27) 第3試合 第2代KPKBバンタム級王座決定ワンデートーナメント・準決勝(2) 3分3R(延長1R)⚪︎臣龍(KIZUNA田川本部道場)×入江亮太(K-1ジム福岡チームbeginning)3R 判定ドロー延長 判定2-1(10-9、9-10、10-9)第2試合 第2代KPKBバンタム級王座決定ワンデートーナメント・準決勝(1) 3分3R(延長1R)幸四郎(NEW light)弾丸風太(TEAM KAZE)1R ノーコンテスト※偶発性のローブローにより弾丸風太が試合続行不可能。幸四郎が決勝進出とされた。 第1試合 第2代KPKBバンタム級王座決定ワンデートーナメント・リザーブファイト 3分3R(延長1R)×TOWA(インタージム)⚪︎哲平(VAINQUEUR GYM/Next零)負傷判定0-3(18-20、19-20、18-20)※偶発性のバッティングによりTOWAが試合続行不可能。その時点までの内容で判定。 バンタム級トーナメントを含め、この日5人の新チャンピオンが誕生した。ベルトを巡る争いや、チャンピオンの更なる飛躍など、これから九州格闘技の盛り上がりを予感させるものになった。K-1で悔しい思いをした丸山公豊や幸輝はしっかり防衛し、雪辱への一歩を進めた。 そしてvol.6のメインイベント。KPKB王者同士の対決となった銀次vs上野賢志は、階級下の上野が3Rに2度のダウンを奪い判定勝ち。ダウン経験のない銀次に対し、まさかの展開を見せた。共に九州を代表する選手。これからの活躍に期待したい。 第9試合 56kg契約KPKBスーパーファイト 3分3R(延長1R)×銀次(KPKBフェザー級王者 VAINQUEUR GYM/Next零)⚪︎上野賢志(KPKBスーパーバンタム級王者 薩摩ジム)判定0-3(27-29、27-29、28-30) 第8試合 KPKBヘビー級タイトルマッチ 3分3R(延長1R)⚪︎丸山公豊(王者 宮田ジム)×井上誠希(挑戦者 MSKC)判定3-0(30-28、29-28、29-28)※丸山が初防衛に成功。 第7試合 KPKBスーパーウェルター級タイトルマッチ 3分3R・延長1R)⚪︎幸輝(王者 インタージム)×宮森聡(挑戦者 ダイアタイガージム)1R KO※幸輝が初防衛に成功。 第6試合 KPKBスーパーライト級タイトルマッチ 3分3R(延長1R)×康弘(王者 ゴリラジム)⚪︎ダルビッシュ黒木(挑戦者 DAR)3R 判定1-0(29-29、29-28、29-29)延長 判定1-2(9-10、10-9、9-10)※黒木が新王者に。 第5試合 KPKBウェルター級タイトルマッチ 3分3R(延長1R)×栗原陵(王者 MSKC)⚪︎森木一吉(挑戦者 K-Fit-Lab)3R 判定0-1(29-29、29-30、29-29)延長 判定0-3(9-10、9-10、9-10)※森木が新王者に。 第4試合 KPKBライト級タイトルマッチ 3分3R(延長1R)⚪︎貞松宏隆(王者 Matahari Gym)×裕希(挑戦者

2021年12月26日(日)福岡県飯塚市第一体育館で2年ぶりに国際チャクリキ協会 Dream Gate 11 が開催された。4大タイトルマッチに加え、元UFCファイターで武術家・菊野克紀選手がスペシャルゲストとして登場するなど、キック、MMA、空手マッチまでボリュームのある大会となった。地元選手を応援するために沢山のお客さんが来場し、会場は1100人の満員。熱く、そして温かい雰囲気を作り出していた。 また、本来第5試合で行われるはずだったタクト・ウォーワンチャイvs尾崎海心のムエタイマッチは、タクト・ウォーワンチャイの計量2.6キロオーバーで1発失格となった。 第1試合 キックルール 67.5kg契約 3分3R○優翔(RAOU JAPAN)1R 1分57秒 TKO×川内参星(JACK GYM) 第2試合 MMA バンタム級 5分2R○RYOTA(グレイシーバッハ姫路)2R 4分07秒 TKO× 薫(Team banana) 第3試合 キックルール バンタム級 3分3R○弾丸風太(TEAM KAZE)判定 30-28、30-29、29-29×臣龍(チームKIZUNA田川本部道場) 第4試合 空手ルール 60.0kg未満 3分1R 延長1分○瓜生夕貴(成心會福岡支部)判定 3-0×藤江礼(烈士會) 第5試合 MMA スペシャルエキシビションマッチ 2分2R菊野克紀(誰ツヨDOJOy)エキシビションマッチのため勝敗無し曽根修平(チャクリキ武湧会) 第6試合 MMA Dream Gate 第7代フェザー級王座決定戦 5分3R○孝夫(Team banana)2R 3分47秒 TKO×秋野卓充(Personal Styles)※孝夫が第7代Dream Gate MMAフェザー級王者となる。 第7試合 キック Dream Gate 初代ウェルター級王座決定戦 3分5R○竜義(チャクリキ武湧会)判定 49-48、47-48、48-48(但しマスト判定で竜義)×栗原陵(MSKC)※竜義が初代Dream Gate キックウェルター級王者となる。 セミファイナル 第8試合 MMA Dream Gate バンタム級選手権試合 5分3R○八尋大樹(王者/ニコニコファイトクラブ)1R 2分16秒 タップアウト×nao(挑戦者/京都政拳会)※八尋が王座防衛に成功。 メインイベント 第9試合 キック Dream Gate ヘビー級選手権試合 3分5R○入田和樹(王者/チーム日高)2R 0分42秒 TKO×藤井将貴(挑戦者/極真拳武會)※入田が王座防衛に成功。

2021年11月14日 (日) 大分 T.O.P.S BittsHALLで行われたPRINCE REVOLUTION 26。ライブハウスにリングを持ち込み、アマチュア選手にも入場曲が流されるなど盛り上がる演出が特徴的だった。 まずはアマチュア戦が27試合。ジュニアクラスからボクシングマッチ、Over40の試合など幅広い参加者が白熱した闘いが続いた。中でもJr.-35㎏タイトルマッチ、Over40 -60㎏タイトルマッチとベルトを巡る抗争も生まれていて、地元の格闘技熱を上げるきっかけになっていた。どんな選手にでも格闘技を通じて寄り添う姿勢が感じられ、大会の良い雰囲気を作り出していた。 プロマッチは5試合。菊川蓮の衝撃的KOデビューから始まり、若手からベテランまで激しい試合を繰り広げた。-67㎏王座決定戦はKPKBウェルター級チャンピオンの栗原陵が2本目のベルトを獲得。更なる飛躍を感じさせる内容でこの大会を締め括った。 第1試合 プロフェッショナルルール 58㎏契約 3分3R×野田真琴 (ハードヒットジム)1RKO⚪︎菊川蓮 (MMA IKUSU) 第2試合 プロフェッショナルルール 55㎏契約 3分3R⚪︎歩結翔 (PRINCE KC)3RKO×MEGUMI (BEGINNING) 第3試合 有限会社シャーロックハウス協賛マッチ プロフェッショナルルール53㎏契約 3分3R義羽琉 (PRINCE KC)判定ドロー幸四郎 (NEW light) セミファイナル WiLL 幸伸 協賛マッチ プロフェッショナルルール58㎏契約 ~RYOSUKE FINAL~ 3分3R×RYOSUKE (PRINCE KC)判定3-0⚪︎ストロングアゴー・ケンサク (SK ACTIVE) メインイベント

格闘技の聖地はさいたまスーパーアリーナより、やっぱり後楽園ホールだと僕は思う。毎回あのエレベーターを上っていく時の「これから格闘技を見るんだな」ってワクワクしてくる高揚感。選手の友達、同じジムの仲間、家族、そして格闘技を愛する知らない人たち。みんなの思いが、あの会場では目で見えるかのように交差する。 まだ行ったことない人は、ジャズでも聴くような気持ちでフラッと入ってみてほしい。ほぼ毎日、誰かがあそこで闘っている。 2021年10月29日、この日の大会はKNOCK OUT 2021 vol.5。先日取材した銀次選手のタイトルマッチを撮影させていただけることになり、熊本から飛んできた。東京でのコロナ新規感染者は24人、街は飲みに行く人で溢れていた。後楽園ホールも50%の収容定員ながら、ほぼ完売の客入り。第一試合から多くのお客さんが席に着いていた。その期待に応えるかのように、熱い闘いが続いていく。 銀次がウォーミングアップを始めたと聞き、撮影しに行った。その時の動きがキレすぎてて、始めは全くカメラで追えなかった。当然だけど先日の追い込み練習の時とは完全に別人の動き。これは獲るなって思った。負ける気がしない。 試合時間が近づいてきて、銀次は重厚な壁の前に立っていた。「この試合をする為にやってきたのかもしれない。最高の舞台で、最高の相手と。本物になりたくて頑張ってきた」試合当日、Twitterにはそう書いていた。一人で歩いて後楽園ホールに向かっていたら泣きそうになったと。彼はどんな気持ちでエレベーターを上ったのだろう。どんな思いで出番を待っているんだろう。 ついにメインイベントKNOCK OUT-BLACKフェザー級王座決定戦龍聖 (TRY HARD GYM) vs 銀次 (Next零)の時間になった。入場してくる銀次をお客さんが温かく迎え入れる。ゴングが鳴る前、遠くから「銀次やってくれ!」と声が上がった。(本当は声出しちゃいけないけど) 福岡県飯塚市から来た銀次だが、全くアウェイな雰囲気はなく、期待を持って見てくれている。本当に最高の舞台だった。 1R、先手を取ったのは龍聖のカーフキックだった。リーチで不利な銀次は中に入れずに何発か被弾。厄介な武器だ。そして近づくと首相撲で動きを封じられ、コカされる。これでは印象が悪い。そんな展開が2Rも続く。 最終ラウンド。前に出るしかない銀次のギアは上がった。完全に根性で上げた。地元で応援してくれる人の為にも、このまま負けるわけにはいかない。当然被弾するリスクも増えるが、それも構わず勢いで龍聖を飲み込んでいく。銀次が攻め込み、試合終了のゴングは鳴った。3Rは銀次、あとは1、2Rをどう見てくれたかどうか。 判定は1、2Rを取った龍聖に上がった。銀次の追い上げも届かなかった。しかし後楽園ホールは大きな拍手に包まれた。それは間違いなく銀次も含めた"2人の闘い"に送られたものだ。 試合前、「まず誰?勘違い野郎」と色々煽り合ってきた2人だったが、闘い終わり長く言葉を交わしていた。何を話したのか、感じたのかは二人にしか分からない。ただ2人ともプロのメインイベンターだった。その証のような拍手だったと思う。 試合の翌日、銀次はこうツイートした。 「悔しいなぁ~ でも無理だな…なんてことはなかったな。この負けをしっかり受け止めて、さらに進化するよ。諦めなければ夢は叶う このままでは終わらねぇよ」 まだ26歳。伸び盛り真っ只中の銀次から益々目が離せない。

2021年10月31日 (日) 鹿児島オロシティーホールで行われたLEGION☆JAPAN2021 鹿児島大会。 LEGION☆JAPANは、MMAとキックボクシングの格闘技イベント。開催地は南九州を中心ながら、出場選手は日本全国から毎大会出場。今大会も元修斗世界バンタム級王者の大石真丈、KNOCK OUT初代ライト級王者の森井洋介が参戦。更にグラップリングマッチでは当日まで正体を明かさない"ミスターX"を用意するなど、バラエティに富んだラインナップとなった。 大会はアマチュアの10試合とプロ7試合で行われた。新型コロナ感染拡大防止のため、会場への入場者数が制限されており、チケットは完売。客席も間隔をしっかり取り、リングでの除菌も徹底し、選手もお客さんも安心して参加できるよう対策されていた。 第1試合 キックボクシング ライト級 3分3R○旭野穂(野良犬道場)1R 1分3秒 KO勝ち (左ハイキック)×野田真琴(ハードヒットジム) 第2試合 キックボクシング スーパーヘビー級 3分3R○森謙太(秀心塾)判定3-0×虎攻鬼(START GATE) 第3試合 キックボクシング ヘビー級 3分3R×日高雄二(HEAT)2R 25秒 セコンドよりタオル投入○メル(インタージム郡元) 鍛え上げられた見事なボディで会場の目を釘付けにしたメル。期待通りの暴れっぷりで強烈なインパクトを残した。 第4試合 スーパーエキシビジョンマッチ キックボクシング 2分2R森井洋介(野良犬道場)エキシビジョンのため勝敗無し西本竜也(ダイアタイガージム) “野良犬二世”こと森井と宮崎の若手ホープ西本のエキシビジョン。「倒されないように頑張りました」と語っていた西本だが得意の回転系の蹴りを混ぜながら思いきりぶつかっていった。森井は年明けにNO KICK NO LIFEへの参戦が決まっている。 第5試合 スーパーエキシビジョンマッチ グラップリング 5分1RミスターX(正体は内柴正人)エキシビジョンのため勝敗無しTAG(ERUPT) フードを被って入場してきたミスターXの正体はなんと柔道金メダリストの内柴正人だった。会場はどよめきが起こり、引き込まれるようにその戦いを注視した。試合後のマイクではグラップリングのトーナメントを熱望し、今度への期待を残して仕事へと帰っていった。 第6試合 セミファイナル キックボクシング スーパーヘビー級 3分3R○丸山公豊(宮田ジム)判定2-0×JUN(フリー) K-1での敗戦から復帰となった丸山は奥足へのローキックを効かせるも、JUNのタフさと左ボディ攻めに苦戦。辛くも判定で勝利したが試合後は反省しきりの様子だった。 第7試合 メインイベント MMA フェザー級 5分2R○大石真丈(フリー)1R 1分13秒 腕ひしぎ十字固め 一本勝ち×北川勇介(newawa

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