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INTERVIEW

やられっぱなしじゃ終われない -藤岡裕平-

熊本でもう一人、K-1に苦い思いをした男がいる。
スーパーウェルター級の藤岡裕平、34歳。
コロナ禍真っ只中の2020年12月、両国国技館という大舞台で彼のチャンスは回ってきた。

相手は同階級トップ選手の和島大海。元々海外でタイトルマッチの決まっていた藤岡選手だが新型コロナウイルスの影響で試合が中止となった。和島戦はやっと思いをぶつけられる最高の相手だったが。

「情けない」

試合後の会見はそんな言葉で始まるほど、完膚なきまでに打ちのめされた。
1Rに3度のダウン。2度目の時に解説の魔裟斗は「俺だったら止める」とコメントしていたが、最後まで諦めずに立ち向かっていった。その陰には地方で頑張る選手達を思う熱い気持ちがあった。


「元々中学の時に極真空手をやってました」

格闘技全盛期の頃であるが誰に憧れたでもなく、高校の時にはもう辞めていた。
再び格闘技と巡り合うのは27歳の時だった。

「アマチュアの大会に出てみないかと誘われて、面白いなと思って。腕にはちょっと自信がありました」

その頃の藤岡選手は少しヤンチャしていたらしい。
今の柔らかい物腰からはあまり想像できないが、いわゆるストリート時代があったようだ。何度でも言いたいが現在はめっちゃくちゃ優しい。

「地元の先輩が今所属のVLOSの代表をしていて、教えてもらってたらもう面白くて。そっから格闘技にどハマりしましたね」


九州の大会で経験を重ね、中国遠征も何回か行った。
戦績は17勝(8KO)4敗2分。そこでK-1初参戦、和島戦を迎えたのであった。

「中学生以来の知り合いから連絡がきたりしましたね。試合は一発目のダウンから記憶がないです。和島選手の印象は上手い。技術がしっかりしてるなと思いました」

地方の選手に目を向けてもらうために


今回は丸山選手と共に、熊本市西区にあるELEPHASで練習する姿を撮影させてもらった。互いに意見交換をしながら手合わせする姿が印象的だった。
所属は違うが、地方選手はこういった交流で成り立っている部分があると思う。
熊本でこんな挑戦をしている人達を、もっとたくさんの人に知ってほしい。

あの敗戦から約1年、強化してきたことを聞いてみた。

「フィジカルですね。基礎体力の部分だったり、今まで自分がやってこなかったことをやるようになった。次の対戦相手の森田選手は空手出身で蹴りが上手いですけど、経験の差で攻めたい」


27歳という年齢で格闘技にハマってから、7年間現役で闘ってきた。
最後に藤岡選手のこれからの目標について聞いた。

「もうすぐ35歳で現役もそんな長くはない中で、せっかくK-1、Krushに出るからには地方の選手にも注目してもらえるように。
コロナで外国勢が入って来れない今がチャンスと思う。ここで道を作ってやらんと。
地方の選手でもできるって分かってもらえれば、外国勢が入ってこれるようになっても目を向けてもらえると思うから。そのためにも試合で魅せるしかないです」

コロナで失うこともあれば、チャンスが巡ってくることもある。
藤岡選手の大事な今を、若い選手にぶつけていく。
11月20日はABEMAで生中継があるので、ぜひ地方からその姿を見届けてほしい。

Krushスーパー・ウェルター級/3分3R・延長1R
藤岡裕平 (九州ジム・VLOS) vs 森田奈男樹 (エイワスポーツジム)

Krush.131
日時:2021年11月20日(土)開場・17:00 開始・18:00
会場:後楽園ホール
放送:ABEMA(生中継)
※チケットは完売しています

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