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INTERVIEW

八代からK-1に出た男 -丸山公豊-

2021年、八代からK-1に出たキックボクサーがいることを熊本に住む人のどれくらいが知っているだろうか。
あの頃(20年前)K-1が放送された翌日は、男子はその話題しかなかったような気がする。
しかしそのキックボクサーのあの頃は、んなことよりガキの使いが好きな男の子だった。

「格闘技なんて面白くないと思ってました」

まさか自分が20年後、福岡国際センターでK-1のリングに上がり、大観衆の前で失神することになるとは、夢にも思わなかった。

丸ちゃんこと丸山公豊は八代市在住のキックボクサーだ。
それも110kgを超えるヘビー級の選手である。
「高校まで野球しかやってないです。全然上手くはなかったけど、ガチの高校で。その頃から筋トレが好きでした」
ポジションを聞いたら案の定「キャッチャーです」と笑顔で返してくれた。

そんな丸ちゃんが格闘技を始めたのは19歳の時だった。

「高校卒業して遊んでいたら、近くにジムができたんすよ。そこに通ってたらとなりのスペースでキックボクシングやってて。それからやることになって」

練習を続けていった丸ちゃんは気づけばベテラン会員になり、試合にも出るようになっていった。そしていつの間にか11戦無敗7KOというバリバリのキックボクサーへ成長した。

K-1で対戦したのは実方宏介。初めて自分よりもでかい(126kg)ムエタイベースの選手だった。

「バックステージとかYouTubeで見たまんまでイメージ通りだったから、今まで試合の中で不安も緊張もなく1番リラックスしてテンション上がりまくってた。

あとは結果を出すだけだった。その結果は衝撃の2Rハイキック失神KO負け。
大の字に倒れた丸ちゃんは動くことができず、担架で退場していった。
気がついた頃には次の和島vsアビラルの試合が始まっていたと言う。負けた記憶も彼の中に刻まれることはなかった。覚えていない。

「7年無敗で築き上げたのが、あのハイキック1発で0になった。本当に人生奪われるスポーツなんだと感じた。
みんなあれで飯食ってますからね。前日計量の殺気立った雰囲気とか凄かった。それだけ人生懸けてやってるんだなって」

 

次戦を控えた丸山の練習を取材した。
改めて動きを見ると、身体の大きさからは想像できない俊敏さがある。
軽やかなのだ。身長こそ他の選手に劣るが、逆にないものを確実に彼は持っている。

「あの試合の前に熊本出身のK-Jeeさんとスパーしたりして、当日試合も見て(K-Jeeの逆転KO勝ち)。
破壊力というか、しっかり自分もリスク背負って攻めることが必要だと思った。結果を追い求める姿勢。
負けた後K-Jeeさんに挨拶に行ったら『俺もプロデビュー戦は失神KO負けだった』と話してくれて、もっともっと頑張ろうと思った」

最後に今後の目標や夢はあるか聞いてみた。

「またK-1に出たいし、出るだけじゃなくてしっかり結果出して八代の同じジムの子達に繋げていきたい。
遊びを我慢して本気でやってる子もいる。その子達にも夢を叶えさせたい。
自分がK-1に出ることで道は繋がるし、そこに応援してくださるスポンサーがいて、今後後輩達が出ることになってもきっと応援してくれると思う。引き継いでいきたいし、そういう人との出会いを味わってほしい。
そのためにも聞いてくる子には全力で教えてるし、応援する。それが自分の夢ですかね。
もうすぐ自分も27歳なんで、始まりより終わりの方が近いと思うから。引退まで全力でやって、できればK-1選手として辞めたい」

次戦は鹿児島で行われるLEGION☆JAPANでの試合。
負けたら2連敗という不安も感じながら、彼はまたリングに上がる。

LEGION☆JAPAN 2021 鹿児島大会 ~獅子吼 其の壱~
日時 2021年10月31日(日) 開場 12時 開始 12時30分
会場 オロシティーホール
チケット 完売(新型コロナ感染拡大防止のため、会場への入場者数が制限されておりますので、本大会では当日券の販売は行いません)
お問い合わせ LEGION☆JAPANグループ総本部 福永道場(熊本県球磨郡あさぎり町免田東1809-1) 0966-45-9970
https://legion-japan.com/

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